雲水の流れまとひて
花の浦の初雪とわれ
ふりて消ゆなり



また辞世です。
珍しくあんまり調べが流麗じゃないところが何となく心に留まります。
字面はこの上なく流麗なんですけどねえ……。
野村望東尼は幕末の歌人で、僧月照、高杉晋作等の志士と交流のあった勤皇家。
彼らを匿った為に流罪になったり、救出されたり、波乱含みの生涯を送りましたが、維新をみることなく死去。
死後その功により正五位を贈られています。
国に帰る高杉晋作に着物とともに贈った

まごころをつくしのきぬは国のため立ちかへるべきころも手にせよ
の歌が、私が初めて知った彼女の歌でした。勿論出典は誰かの歴史小説です。

筑紫と尽くし、とか、これも結構技巧的(あ、彼女は福岡の人です)。
花の浦の松の葉しろく置霜と消ぬれはあわれ一さかりかな
(5/11/2003)

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